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介護とは

介護とは

介護とは

特別養護老人ホーム 楽生苑 

  河原大樹

 

 「介護」という言葉の意味を広辞苑で調べてみました。そこには、「高齢者や病人などを介抱、看護すること」と書かれてありました。広辞苑にこう書いてあるくらいですから、一般の方は当然「オムツを替える」「ご飯を食べて頂くお手伝いをする」と思っておられるでしょう。確かに、広い意味での「お世話」も我々介護職員の仕事の一部です。しかし、我々職員に「介護とはどのような行為ですか?」と聞かれますと「高齢者の生活支える行為です」と答えます。排尿の失敗があり、衣類を着替えさせて差し上げる行為は、我々専門以外の方でも可能です。が、認知症の高齢者が朝から落ち着かない。機嫌が悪い。「もしや!」と思い日々の排泄表を調べる。やっぱり。排便が出ていない。また別の認知症高齢者が急に立ち上がり、ソワソワ落ち着かない。キョロキョロ、ゴソゴソ。「もしや!」と思い声をかける。「オシッコにいきたいの」やっぱり。などなど。我々専門職が専門性を発揮した介護が次に挙げる「もしや!」です。日々いかに「もしや!アンテナ」を広げて高齢者のSOSを拾えるか。そしてもう1つが、高齢者の「自立」を促すことです。楽生苑に入所されている高齢者のほとんどの方が、入所前以上の暮らしは望んではおりません。加齢や持病により今まで出来た事が少しずつ出来なくなり、思う様にいかなくなる中で、「今までと変わらない生活がしたい」「自分の事は自分でしたい」と思われます。そんな思いに答えるため、可能な限り出来ることは自分でしていただき、出来ないことを我々が少しお手伝いする。物理的に手を差し伸べたり、心理的にやる気を引き出したり。一から十まで行うのはホテルマンの仕事。同じサービス業でもここが違います。ホテルのような非日常ではなく、ここは高齢者の「生活の場」なのです。そして最後に「尊厳」を守る事。「尊厳」とは、選択肢の提供、確認、同意、自己決定を指します。「危険な行為」と「病状悪化」にかからなければ尊厳のある生活を提供しています。

このように我々は、特別養護老人ホームで専門職としての専門性を発揮して「アンテナ」を張り、「自立」を促し、「尊厳」を守り「高齢者の生活を支える」=「介護」を行っております。

 

~ ピロキのひとりごと ~ 

 このコーナーでは、楽生苑職員の河原大樹(かわはらひろき)のひとりごとを気まぐれに掲載する予定です。

 

 地域公益活動 (2016年4月掲載)